戦の図鑑

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天文法華の乱とは?京都の大部分を燃やした宗教戦争をわかりやすく解説!【図解】

天文法華の乱

 今回は「天文法華の乱」について解説していきます。

この戦いは、当時勢いのあった宗教である日蓮宗が起こした、宗教戦争のこと。

この天文法華の乱によって、京都は大部分が焼け、日蓮宗は6年もの間禁じられることになりました。

天文法華の乱まで

天文法華の乱が始まったきっかけは、日蓮宗の勢力拡大にありました。

勢いの増す日蓮宗、潰しにかかる本願寺

当時、京都では日蓮宗が広く信仰され、勢力を拡大させていました。

日蓮

日蓮/出典Wikipedia

日蓮宗が広く信仰されると困るのは、他の宗教。

日蓮宗ばかり信仰されたら、他の宗教は信じられなくなってしまいます。

なので、迷惑がっていた宗教の1つである浄土真宗(本願寺)は

京都に行って暴れ回ってやる

と考えます。

※京都へ侵攻する、というのはあくまでも噂だったそうです。

しかし、これを聞いて日蓮宗も黙ってはいられません。

こうなったら先手をとって攻撃してやる

と言わんばかりに、京都にある本願寺系の寺を次々と燃やしてしまいました。

この過程で、浄土真宗の本拠点、山科本願寺も焼失。宗主の証如も逃げています。

証如

証如/出典Wikipedia

こうして、本願寺の脅威を追い出した日蓮宗は以後5年間、京都での勢力をさらに広げていくことになりました。

日蓮宗が延暦寺を論破

京都での影響力が増した日蓮宗は、今度は別の宗教にもケンカ?を売ります。

延暦寺(天台宗)に宗教問答を呼びかけたのです。

宗教問答というのは、違う宗教同士で行う議論のようなもの。

この問答は、結果をいうと日蓮宗の勝利。

 しかも、延暦寺の僧侶は日蓮宗の一般信徒に負けてしまったので、延暦寺は余計にメンツを潰されてしまいました。

裁判するも失敗する延暦寺

恥ずかしい思いをした延暦寺は

どうにかして巻き返さなければ

と考えます。

そのため延暦寺は

日蓮宗が「法華宗」と名乗って来るのをやめさせてもらえませんか

と幕府に訴え出ます。

傍から見ても、あきらかに「先の問答で傷づいたプライドが許さないから訴えた」ようにしか見えませんが、延暦寺側にも言い分はありました。

なぜなら、「法華宗」というのは他の宗教も名乗っているものだったから。

しかし、この裁判に延暦寺は敗北。延暦寺は強硬手段に出ることを決意しました。

日蓮宗に対して強硬手段に

この敗訴によって、プライドの傷つきに拍車がかかった延暦寺は、なぜか

延暦寺に金を納めるように

と日蓮宗に要求します。

日蓮宗は

問答と裁判で2度も日蓮宗に負けた延暦寺に、お金なんか支払いたくない

のでもちろん拒否。

両者の中は完全に決裂してしまいました。

天文法華の乱

ここからは天文法華の乱の解説に入ります。

六角家の力を借り攻め込む延暦寺

武力を使って日蓮宗を倒すことを決めた延暦寺は、天皇や幕府に「日蓮宗討伐をしてもいいですよ」という許しを貰うことに成功します。

その後、大名からライバルである他宗教にまで援軍を依頼。

六角家の援軍を貰うことにも成功しました。

こうして60000の軍勢を興した延暦寺と六角家は、京都に攻め込むことになります。

京都に攻め込む延暦寺と六角定頼

京都に攻め込む延暦寺と六角定頼

延暦寺の逆転勝利

攻め込まれることになった日蓮宗も、大人しく攻め込まれるワケではありません。

京都のそこら中に溝を掘り、簡易的な要塞を作っていたのです。

そのおかげか、始めは20000の軍勢を率いる日蓮宗の有利が続きます。

しかし、だんだんと延暦寺&六角家の方が優勢となり、ついに日蓮宗が敗北。

京都から追い出されてしまいました。

京都から追い出される日蓮宗徒

京都から追い出される日蓮宗徒

大きな被害

ちなみにこの戦の被害は尋常ではなく、日蓮宗の宗徒の3000~10000人が殺されてしまっています。

また、京都にあった日蓮宗の重要な寺21ヶ所が全て炎上。

京都は

  • 下京(全焼)
  • 上京(3分の1焼失)

という大被害となってしまいました。

その後

その後、戦いに負けてしまった日蓮宗は京都での信仰を禁じられます。

ですがその6年後、延暦寺側として戦いに参加した六角定頼が

流石にかわいそうだから、京都で日蓮宗を信仰させてやってください

と仲介することで、延暦寺と日蓮宗は仲直り。

日蓮宗は21ヶ所のうち15ヶ所の寺が復興し、布教が再開しました。

まとめ

  • 延暦寺が日蓮宗に問答と裁判で負け、天文法華の乱が起こった
  • 始めは日蓮宗が有利も、最後は延暦寺が勝利
  • 日蓮宗は京都にある寺を燃やされたが、後に仲直りし復興

最後まで読んでいただきありがとうございました。